ヤマウルシ
2024-10-02T09:40
このデータは、東北大学植物園の鈴木三男教授による縄文時代のヤマウルシの同定研究結果です。年輪内の早材と遅材部分における道管径の変化について述べています。
以前の漆樹のグラフと比較すると、ヤマウルシと漆樹の早材部分の道管系の違いがよくわかると思います。重ねるとこの様なグラフになります。ヤマウルシは樹齢の違いによる変化がほとんどなく道管径はほぼ一定の変化をしています。
土中に長い間埋もれていると、樹皮の部分が残ることはほとんどなく、木材も泥炭層など特別な環境でしか残りません。そのため、遺跡出土の木材の漆樹とヤマウルシの同定はなかなか判断できませんでした。しかし、新しい技術であるDNA鑑定を用いることで、同じ漆の仲間である中国と日本の違いもはっきりと分かるようになりました。
重要な木材に関しては、そこまでの分析が必要だと思います。
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