Menu

鳥浜貝塚から出土したウルシ材の年代

2024-11-04T09:00
鳥浜貝塚の材TR-202 のプレ
                            パラート
このデータは、植生史研究第21巻第2号P67~71(2012年10月)のP69に掲載されている鳥浜貝塚の材のプレパラート(A)顕微鏡写真 です。「試料は、髄がある材で年輪が9 層あり,環孔材であること,」と記載されています。 松下幸之助花の万博記念賞 第20回(2012年)20周年記念奨励賞 にも、道管径に関して同様の事が述べられています。この中にあるヤマウルシとウルシの道管径の表は、東北大学植物園の鈴木三男教授による同定研究結果の表 と同じものであることがわかります。また、鈴木三男教授による表はウルシの樹齢別に詳しく表記されています。髄がある材で年輪が9層あるウルシの樹であれば、年輪内の早材部分において、道管径が樹の成長とともに大きくなっていなければなりません。鳥浜貝塚でかつてヤマウルシと同定された(能城・鈴木,1990;能城ほか,1996)標本は再同定(鈴木・能城・小林・工藤・鯵本・網谷:)によりウルシということになりました。
しかし、道管径がほとんど変わらないので、私はヤマウルシの標本だと思います。
過去記事へ