価格
2018-08-14-12:00
価格改定の通知
文面は原木の価格の値上げのため。
1996年全国生漆生産量は3,190kg。日本うるし掻き技術保存会の内、浄法寺会員16人
2016年全国生漆生産量は1,250kg。浄法寺漆掻き職人26人
来年は消費税も上がる。
お椀を購入してくださるお客様には値上げは歓迎されない。
また悩む
悪い漆
2018-06-07-11:00
漆に水を混ぜて買わされた漆。
私が浄法寺に居た頃は夜露が落ちている夜明け前から漆を掻いている人も居ました。
雨の日も漆を掻いて水分量を増していました。
このような漆は1、2年すると写真の様に自然に分離してわかります。
木曽の方では草摺りという技法があります。
呂色仕上げの摺漆に生漆に水を混ぜてスリ漆をします。
生漆だけより弱いので磨き落しが楽で艶があがります。
ただ漆掻きさんが水を混ぜてはいけません。
良い漆
2018-04-22-18:00
朱塗りの仕上がりの違い
左側。今年、昨年とれた漆で塗ったもの。乾いてすぐに表と裏が同じに仕上がる。
真ん中。昨年、一昨年前の漆で塗ったもの。内側が乾いてすぐには発色が悪い。
右側。展覧会前には表裏が同じ色になる。
中国産ではこのような発色はみられない。国産漆と同じ様に見せるために顔料の割合を多くしたり、透明な油を漆に混ぜる。
塗膜が弱くなり 変色や 匂いがしたり不具合がおきやすい。
漆の植林や掻き採る技術の事は、松田権六著「うるしの話」岩波新書に書かれています。
平成 29 年度、ユネスコ無形文化遺産への提案候補に選定された「日本産漆生産・精製」 日本文化財漆協会の最初の植栽地や 日本うるし掻き技術保存会があるのは浄法寺地域です。
地元の方々が江戸時代以前から途切れる事無く守ってこられたからこそです。日田の粗苧は本当に残念です。
震災にあった乾漆椀
2018-03-11
震災の時に食器棚から落ちた私の普段使いのお椀。
修理もせずに今でも毎日使っています。
昔ながらのスス黒(福島県産)です。
原子力発電事故さえなければと思います。契約電力会社は東電から変えました。
昨年の浄法寺漆は久しぶりに品質が良くて嬉しいです。
ふるさと九州の粗苧で自分用の「あらそうわん」作っています。
早く、さいたまの美味しいご飯と三陸海岸のわかめの入りのみそ汁を食べたい。
国産漆:国宝重文の修理
2018-02-28
さいたま市の2月は-10℃の記録的な寒さで浄法寺の冬のような日がありました。
その頃、屋外のベランダで昨年とれた盛漆の乾きを試してみました。
絵皿に生漆を 夜付けて次の日朝には見事に乾いていました。
浄法寺漆生産組合から購入したこの漆であれば建築修理に使えるかもしれません。
漆を掻き採った年に塗る事が必須条件。
浄法寺の長く続く冬の間、現地での乾く実験はしていません。
この特徴を持つ生漆は、同じ木があれば地域、漆掻き技術は関係ないと思います。
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