漆のコップ
2017-10-30-12:00
漆のコップ。水が本当においしく飲めます。 ガラス、陶磁器、金属、プラスチックなど他の素材と飲み比べてみてください。 今日の気分は、漆が良いと思える時があると思います。
この赤は重金属を含まない新しい顔料です。
安心してお使いください。
大分には、丹生という地名があります。丹砂は硫化水銀(HgS)からなる鉱物です。別名に賢者の石、赤色硫化水銀、辰砂、朱砂などがあります。
日本では古来「丹(に)」と呼ばれていて、文化財保存修復では必要な鉱物です。
漆器の扱い
2017-10-03-10:00
卵を金属のフォークでつぶしています。 この後マヨネーズを入れてかき混ぜます。 フォークを刺したりするとさすがにいけませんがこれくらいだと大丈夫。 他の漆器ではまねをしないでください。
漆の器:茶渋の落とし方
2017-09-17-17:00
昨年から使い始めた漆のコップ。 ビールにワイン、お茶、紅茶、コーヒー、牛乳に水。よく使っています。 どうしても飲み残しや、洗った後の水垢などが残り黒ずんでいました。 家庭用の塩素系漂白剤に漬けて汚れを落としています。 取り扱い上のご注意の欄に漆器は使用しないでください。と記載されています。 試しにやってみました。
右側が漂白剤に漬けた部分 漆は酸やアルカリに強い特徴があります。 朱の顔料があるのでどうかと思いましたが大丈夫です。当たり前なんですけど一般的には不安になるのはどうしてでしょうか。 強く落とすとひびが入るのはガラスや陶器と一緒です。 他の素材に無い良さは、軽いところや欠けても破片が飛び散らなくて安全なのところだと思います。
漆器の洗い方
2017-09-10-15:00
取り扱い上のご注意の欄に漆器などキズのつきやすいものには使用しないでください。と印刷されています。 自分で塗ったものはこのあみたわしで洗っています。大丈夫です。 洗剤は液体タイプの合成洗剤です。”普通に使っています!” 毎年展覧会場に家庭で使っているお椀を展示しています。ご覧になってください。 他の漆器ではまねをしないでください。
さいたま市寿能遺跡 ウルシ同定
2017-09-09-23:00
寿能泥炭層遺跡発掘調査報告書ー自然遺物編ー
1982 埼玉県教育委員会
この遺跡から出土した木材を「ヤマウルシ」として報告されている。
国立歴史民族博物館の2014 出版の本では「この時代ウルシ属までは同定できても種までは難しかった」と記載されている。下の写真が資料としてあった。
年輪の幅と導管の大きさのプロポーションを比べてどちらかを選ぶのであれば、私はウルシの木を選びますがどうでしょうか。
ほかの遺跡ではかなり修正されているようです。
文化財漆協会(会報NO52)で、この遺跡のパネルディスカッションが行われました。この時にウルシ属と報告されていたならば、さらに話が膨らんだと思うと残念です。
さいたま市南鴻沼遺跡(さいたま市教育委員会)からは、漆製品・漆の掻き跡付きの木が発掘されました。
ところで、まだ古い漆の化石を知りません。 イチョウですと約8,000万年前のものが日本で見つかっています。 出ていそうな気がします。 丈夫なお椀を作るためにいろいろな漆で試してみたいだけなのですが・・・
北海道 南茅部町 乾漆
2017-09-07-18:00
麻と漆でできた世界最古の漆製品 土が付着した漆片をアメリカの研究機関に調査を依頼したと書かれている。
この年代測定に疑問があると噂を聞いた。 ????? 福井県鳥浜貝塚で発掘された漆の枝は、12,000年前で確定したようです。 漆は、木も技術も中国から朝鮮半島を伝わって伝来した説を主張する方々は認めたくないのかもしれません。 でも考古学は想像の範囲が大きく、断定はなかなか言えない世界ではあります。
弁柄
2017-09-03-13:00
この記事を読んでよりベンガラが好きになった。熱(エネルギー)と水と鉄があれば生命が誕生する可能性があるのでは? 動植物以前の生命体で漆の先祖様?、種の起原となる環境は地球上の地下深くにはどこにでも可能性がある。と妄想が膨らむ。Link : Nature 543, 7643:2017年3月2日
熱水噴出孔に存在した初期生命。少なくとも37億7000万年前の生命の痕跡と推定されるものが、カナダ・ケベック州北部の碧玉および炭酸塩岩に、赤鉄鉱からなる管状のものも含まれていた.(本文より抜粋)
お盆
2017-08-11-21:00
麻がら
お がら 【麻幹・苧殻】皮をはぎ取った麻の茎。 盂蘭盆(うらぼん)の迎え火・送り火にたき、また、供え物に添える箸(はし)とする。(Weblio辞書より)
神事だけではなく仏事でも使われる粗苧(大麻)。 七味唐辛子にも麻の実が使われていました。 大麻取締法では、大麻の取扱いを 麻繊維、成熟した茎とその製品、種子の採取及び学術研究だけに限定し、大麻の取扱いを免許制としています。
最近、葉や花など取引を禁じているものに関して違反が絶えません。 残念ながら日田の粗苧は 久留米絣の絞り以外で使う事は許可がでていません。
麻の皮を染色の道具として使用する保存団体は茎を、麻がらをタイマツに使用する団体は皮(繊維)を破棄するそうです。
ただ 麻がらは、一般的に販売されています。不思議です。 縄文時代以前から伝わる伝統的な素材。なんとかしてほしいです。
久留米絣
2017-07-25-12:00
昔、反物を義母が着物に仕立てた。今でも妻がよく着ています。 偶然ですが麻の葉の柄 まさかこの文様に粗苧(麻)が使われていたとは知らなかった。
麻は、4か月で4メートルにもなり、手間をあまりかけなくても大きく育ちます。 このことから赤ちゃんや子供が健康ですくすく育つようにとの願いを込められた縁起のいい柄です。 漆のお椀でも麻は目立たない存在ですが、木地の割れを防ぐには無くてはならない素材です。
昨年、Tokyo American Club Frederick Harris Galleryでのパーティー。 絣ではありますが漆にまつわる着物として妻が着ていました。 会員の方々には、日本固有種の漆の特徴、漆の丈夫さがわかっていない事に気付きビックリされていました
大森俊三さんの漆掻きの映像、資料、その漆で制作した作品、大変貴重です。
漆木1本あたりの樹液の量
2017-07-17-15:00
この本の中に大森俊三さんの残した16年間分の漆掻きの日記をまとめた項がある。
平成8年、漆の木約400本で、掻き取り量約24貫。ここから計算すると漆木1本あたりの樹液の量は225gになる。 詳しく見ると5貫の漆樽が、5つ。(7/1〜8/5)(8/6〜8/24)(8/25〜9/14)(9/15〜10/9)(10/10〜10/29)。盛漆がお盆前後(ゆるく見て8月まで)だとすると、漆の木400本消費して初辺と盛辺の樽2つとなる。 近年漆樽が2つまでの漆掻きさんが多い。樹液の生産量から漆の木の消費量を計算するのが怖い。樽の品質表示もおかしくなって来ている。
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